杞憂

杞憂(きゆう)という言葉は、近頃は使われることが少ないようです。 国語辞典によれば、「『杞憂』とは無用の心配、取り越し苦労をいう」 「中国、周の時代、杞の国(現河南省開封のあたり)に、いまにも天が崩れ落ちて、身の置きどころがなくなると心配し、寝食を忘れて憂えた人があり、この人に、天が落ちてくることなどはないと、いろいろ説明して、ようやく納得させた人がいた、と伝える『列子』天瑞篇(てんずいへん)の故事による」とあります。 さて、昨年12月2日、中央高速笹子トンネルで天井板が崩落して通行中の車が下敷きとなり、その結果9名が死亡、2名が重傷という大惨事となりました。 天は崩れなくて天井が崩れ落ちてきたという思いもかけない事故です。 

この事故で「杞憂」という言葉を思い出した方もいらっしゃるのではないでしょうか? 全く「杞憂」の故事を笑うどころではありません。 

笹子峠は、もともとは江戸から甲府へ向かう甲州街道の大月を過ぎたところにある街道一の難所でした。 昭和13年峠の下にトンネルが開通、街道一の難所といわれた峠越えが楽になりました。 これが旧笹子トンネルです。 その後歴史的な経緯を経て、1977年(昭和52年)12月20日開通したのが中央高速笹子トンネルです。 笹子峠に限らず険しい山を越えて道が通る我国では無数の峠がありましたが、その多くは戦後の自動車交通の発展と共にトンネルを掘ったり、より快適な迂回路が出来たりして、峠の道はなくなりました。 有名な峠では、世界鉄道三景の一つといわれた北海道狩勝峠は鉄道はトンネルとなり、峠越えは国道が走っています。 「ああ野麦峠」で有名な野麦峠は、周辺の自動車道の整備で現在は秘境の観光地となっています。 昔に比べて信じられない程の便利さです。 しかし、峠道で天は落ちて来ませんが、トンネルの天井が落ちる心配があってはのんびり旅行も出来ません。 

大竹しのぶが戯曲ピアフの中、愛の賛歌で「たとえ空が落ちて大地が崩れても怖くはないのよ〜」と歌っています。 しかし、トンネルの天井の崩落で命を落とすのは余りに悲しい最後です。 このような事故が2度と起きないように願っています。

 

編集後記

流氷のぶつかる音と思ひゐる     児玉輝代

オホーツク海に広がる流氷は冬の北海道の名物です。 いかりじろうは残念ながら見たことがありません。 一度流氷のぶつかる音、きしむ音を聞いてみたいと思います。

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